「税務調査に入られると税金を搾り取られていく。。。」
という感覚を持つこともあるでしょう。
もし「税務調査での否認を防ぎたい。」と考えているのであれば、公私混同を避けるべきです。
税務調査の調査官には権力がある
「きちんと税金の申告をしているはずなのに、なぜ税務調査があるのか。」
といえば、租税回避行為を防ぐためだといえるでしょう。
その租税回避行為を防ぐために、国税局や税務署というのは小さくない権力を持っているといえます。
その小さくない権力には「税務調査で否認を迫る。」というものがないとはいえません。
「税務調査では何を否認するのか。」といえば、
経理方法や同族会社の行為計算、一般的にみて合理的だとはいえない取引、税法などの解釈や契約書の内容など様々です。
また、個人事業主や中小企業においては「公私混同していると見受けられる取引」についても否認されることになります。
なぜなら、本来はプライベートな支出であるにもかかわらず、事業の消耗品費や交際費などに計上している場合には、
租税回避行為とみなして税務調査で指摘し否認する権力をもっているからです。
税務調査で否認されると事業への負担は少なくない
「税務署の権力は絶大。」だといっても、
意図的な「節税」やちょっとしたうっかりミスに関しては、税務調査で指摘されても納得ができるものでしょう。
しかし、意図的な租税回避ではない取引に対して否認されることも少なくないといえます。
たとえば、経理状況が杜撰だと意図的に節税をしていなくても、税務調査で否認されることもあるものです。
その否認された場合には、修正申告で応じるか更正してもらうかの判断となります。
修正申告をした場合には救済措置を受けることが難しいものですが、修正申告をしない場合には更正を受けることになります。
ただ、更正を受けた場合には審査請求手続きなどで救済措置を受けることができますが、更正処分の取り消しとなる確率はかなり低い割合となっています。
そして、審査請求から裁判に至るためには長期間に渡るため、心理的な負担は少なくないといえるでしょう。
公私混同を避けるのが税務調査を恐れないコツ
税務調査にやってくる調査官の大きな目的のひとつといえば、
調査対象先から1円でも多くの税金を取るという「増差」を狙っているといえる部分もあるものです。
たしかに、税務調査にやってくる調査官というのは最近では人当たりもよく、
「税金を1円でも多く取る。」と感じないような方も多いかもしれませんが、調査の第一目的といえば増差だといえるでしょう。
だからこそ、税務調査で指摘されるような曖昧な取引というのは、抗弁ができるように事前に準備をしておくべきだといえます。
もし、調査官の指摘に対して回答ができないとなると否認されることになるものです。
「複雑な税法の解釈で否認されたことについて争う。」というのは、必要なことだといえるでしょう。
しかし、公私混同をしたことによって否認を受け少なくない税金の支払いが増えるのは、事業にとってもマイナスなことです。
なので、公私混同を避けて事業を営むことは税務調査対策にとって最も重要なコツのひとつだといえます。