前受金ビジネスの場合には、預金残高と前受金の金額を常に把握していきましょう。

預金があれば赤字でも事業は継続できる
「事業の成功の秘訣はストロングポイントをアピールすること。」
「売上さえあれば、事業は続けられる。」
「利益が事業にとってのKPI。」といったように、事業成功のポイントは挙げれば切りがないものだといえるものかもしれません。
「目の前のお客様に誠実に対応する。」といったこともあったりするものでしょう。
ただ、事業継続のポイントをひとつだけ挙げるとすれば「預金残高があるうちは事業は続けられる。」といったものだといえます。
赤字だったとしても預金残高が「当面の運転資金を賄える金額。」となっていれば、事業を続けながら軌道修正を図れる時間的余裕がつくれるといえるからです。
前受金よりも少ないと
預金残高が当面の運転資金よりも上回っている場合には、事業というのは続けられるものです。
「事業の預金口座にはお金はないけど、まだまだ個人口座から預金は投入できる。」というような個人資金を持っている場合でも事業というのは続けていけるものだといえます。
それが「事業の預金口座にも、個人口座にもお金がない。。。」という場合には、事業継続の危機は訪れるといえるでしょう。
そんな預金口座の残高を常に確認したほうがいい業界のひとつがエステ業界。
エステ業界などの「お客様に複数回分のチケットを購入してもらう。」といったビジネスモデルの場合。
お客様が購入したチケット代以上の預金残高がない場合にも、事業の継続が危ういといえます。
お客様のチケット代の総額よりも預金残高が少ない場合には、
「お客様からお金を借りている状態。」だともいえるので、運転資金は見かけ上よりも危険状態だといえるでしょう。
その「お客様から売上の先取りとして受け取ったチケット代。」は「前受金」として経理をおこなうルールになっているといえます。
「その前受金よりも預金残高が多いか、少ないか。」といったことは、毎月確認していくべきですし、
「前受金にすべきものを売上にしている。」という場合には、正確な前受金を算出すべきだといえるものです。
前受金との関係を意識して銀行融資をうける
お客様と一定期間に応じた契約を結び、前受金を貰うエステ業界のようなビジネス。
常に、前受金と預金残高の関係を気にしていかなければなりません。
「前受金を抱えたまま倒産。。。」ともなれば、地元のニュースに載ってしまい居心地も悪くなってしまうものです。
なので、預金残高と前受金の関係性を把握しながら銀行から融資を受けるタイミングも意識していきましょう。
「うちは預金残高は豊富。」だと思っていても、前受金を加味するとそうでない場合も少なくないといえます。
「実質的な預金残高はいくらか。」ということに注意しながら、
「業績が赤字」などの状態になっていないタイミングで銀行へ融資の申込みをしていくべきです。
「銀行から借りたお金が返済できない。。。」という場合には、大きなニュースにならなかったりするものですが、
「お客様への返金がままならない。。。」といったケースだと大ニュースになったりもするので、前受金と預金残高の関係には注意していくべきだといえます。