「外貨建保険でお金を増やしましょう。」という言葉には流されずに事業を営んでいきましょう。
保険事故にあった場合には最大級の効果を発揮する保険という金融商品
「保険に入っていてホントに良かった。」
ということを保険金が支払われる保険事故が起きた際には感じる場合もあるものでしょう。
「店舗が火事に合い火災保険に救われた。」
「自動車事故で保険に救われた。」
「従業員がコロナに罹患して保険金で助かった。」
「がんと診断されて保険が心の支えになった。」
などというように保険に加入していると、
「いざというときに発揮する保険金の効果。」に救われる場面というのは事業面でも生活面でもあったりするものです。
このように「大数の法則」を活用した「保険」という金融商品は、
「そのリスクが顕在化したときに、自身の資産では対応できない。」という場面に応じて加入しておく必要はあるといえます。
保険はあくまでも保障目当てで入る
「日本は世界一の公的保険を誇る国なのに、民間保険の保有高も世界一。」
などというように「世界で一番保険が好きな国民が日本人。」ということはあったりするものです。
「保険に入る必要はあるのか。」
といえば「入る必要がある保険。」というものも、たしかにあるものです。
たとえば、自動車保険や火災保険などの「損害保険」は入っておくべきだといえるでしょう。
なぜかといえば、このような保険事故に遭遇した場合に「自己資金で対応する。」というのはかなり難しいといえるからです。
なので「自己資金では対応できない。」というイベントについては、保険に加入しておくべきだといえます。
また「起こる確率がかなり高い。」というイベントについても、
「それに該当する保険があるならば入っておいたほうがいい。」といえるかもしれません。
たとえば「事業が倒産したら1億円の保険金がおりる。」というような保険商品があった場合には、事業者なら加入したほうがいいかもです。。。
保険で運用は事業の柱にならない
「保険事故が起きた際には、抜群の効果を発揮する保険。」
などといっても「保険で資産運用する。保険でお金を増やす。」などという保険営業員のセールストークには乗ってはいけないといえるでしょう。
たとえば「外貨建の保険は運用利回りがいい。」
「資産を日本だけでホールドするのは、日本経済のリスクに備えられていない。」といったことや、
「為替が円安(ドル高)に動いているからいまこそ保険で運用すべき。」
「ドル資産を直接保有すると銀行からの評価が下がるから、外貨建保険で間接的に運用しましょう。」
などというセールストークを受けることもあったりするものかもしれません。
たしかに、保険という金融商品は保険事故にあった場合には「いままでの掛け金よりも遥かに多くの保険金。」を得られるものだといえます。
とはいっても「万が一の確率の保険事故が起こらなければ、保険という投資商品は利回りが低い」ものです。
なぜならば「保険」という金融商品は「保険会社のコスト」を引いた金額を運用するからです。
なので、保険で運用する際には「運用しているのに元本割れから投資が始まる。」といえるのです。
また「外貨建て保険なら運用利回りは高い。」といっても、外貨建保険の保険料は円安などの為替相場の状況によって支払額が増えることもあるといえます。
それによって「円建て利回りを計算したら為替の影響でそれほど利益が出ていなかった。」ということも起こり得るものでしょう。
さらには「保険で運用しながら節税になる。」などというのは「保険金に税金がかかる。」という事実を認識していない素人の発想だといえます。
もし「保険で運用」などというセールストークを保険の営業員から受けた場合には、
「保険屋が買う金融商品(主にアメリカ国債やインデックスファンド)にじぶんで直接投資をする。」と考えていきましょう。