税務調査は通常、その事業者の納税地となっている事務所や自宅に来訪して行われます。
その際には、お茶などの飲料は用意したほうがいいといえます。
調査官にお茶や昼食を用意すべきか
税務調査にやってきた調査官といっても、公務員として通常業務を行なっているだけであり、ひとりの人間になります。
アポイントもなく訪問してくる営業マンに対するような適当な対応をするよりも、ひとりのお客様として対応をすることで調査がスムーズになるといえます。
なので、一般的な接客対応としてお茶などの飲み物は用意したほうがいいといえるでしょう(とはいっても、ビールなどのお酒は提供すべきではないです)。
とはいっても、調査官を接待するような必要はなく、そのようなことは国税庁の服務規程でも禁止されているようです。
また、税務調査は午前から始まり夕方に渡って行われることも多いため、昼食をどうするかといったことも考えられます。
その際には、事務所などの周りに飲食店があるような場所では、特に気にする必要もないといえます。
しかし、周りに飲食店がないような場所では「出前を取ったほうがいいのか。」
ということを調査官に確認し、必要であればその代金をもらうということでもいいとおもいます(これが贈賄とはならないでしょう)。
税務調査の調査官に対しては、ケンカ腰でいく必要はありません。
調査官といえども構えることなく、一般的な常識の範囲で接することがいいといえます。
昼食などを用意すると調査が甘くなるのか
では、税務調査において「昼食や場合によっては夜の接待などを行なう。」と、調査が甘くなることはあるといえるのか。
これに関しては、「基本的にはない」といえるでしょう。
とはいっても、調査官もひとりの人間なのでお茶の用意や昼食の意向などを聞かれて、嫌な気がするという人はいないでしょう。
なので、「お茶も出さず、納税者側の態度も悪い。」というような場合よりは、
「お茶が出てきたり、お昼をどうしますか。」と聞かれたほうが、対応は柔らかくなるといえるでしょう。
ひと昔前の税務調査では、調査先で飲み食いなどをし、物品の提供を受けるということが平気で行われていたようです。
とはいっても、現在は国税庁側の規定でそのようなことは厳しく禁止されており、そのような調査官はいなくなったといわれています。
昼食も一緒に食べていた頃があったようですが、いまは一緒に食べることはほとんどありません。
税務調査というのは、場合によっては午前中で終わることもありますし、午前中から初めてお昼休憩を挟まずに午後2時ごろに終わるということもあります。
いまの調査官は昼食を共にすることはほぼなく、またそれ以上の接待を受けるということもありません。
もちろん、お茶の用意や昼食などの気遣いをすることで、人間関係が良好になるということはあります。
ただ、そのようなことをしたからといっても、税務上の明らかな誤りがある部分がお目こぼしを受けるということはないといえます。