「売る相手よりも売らない相手」を決めることが事業にとって必要だといえます。
何をやるかよりも何をやらないか
事業を営んでいたり、これから事業を始める際には、
「どんな事業にしていこう。」と期待に胸を膨らませるものかもしれません。
そして、その期待で気持も大きくなっていくものでしょう。
「これならできそう。」
「これもやってみたい。」
「このメンバーを集められたならば。」などとじぶん自身が強化人間になった感覚を持ったりもするかもしれません。
たしかに「実現したいことがあるから。」という感覚で事業を始めるといえるので、気持ちを大きく持ってもいいものです。
とはいっても、事業を営む際に決めるべきことは「やりたいことよりもやらないこと。」だといえます。
売らない相手を決めるところから事業は始める
そんな「やらないこと。」というのは、じぶんの製品やサービスを売らない相手を決めることだといえます。
なぜなら、事業を営んでいく中で「全方位に好かれる。」といったことは無理だといえるからです。
たとえば「AppleシリコンのMacBook AirはWindows PCよりも遥かに優れている。」といっても、Macが苦手なひとは存在するでしょうし、仕事上Macではできないこともあるでしょう。
そしてAppleも「Windows PCが好きならそっちを買ってくれ。。。」と言わんばかりの仕様でMacをつくっていたりもするものです。
また、わたしが営む「税理士業」でも、
「すべての国民に税金の知識を少しでも持ってもらえれば。。。」などという考えで事業は営んでいないといえます。
「事業を強くするには脱税しかない。」
「有料で相談するのはお金が勿体ないから無料で相談したい。」
「税務調査や資金調達をどんな対応でもいいから望む結果にしてほしい。」といったひとは、相手にしないとしているものです。
「有料できちんと相談したい。」と考える方に絞って事業を営んでいるといえます。
固定費にはシビアになる
「売らない相手を決める。」ということを実現するためには、
「売上に関係なくかかる。」という性格の固定費にお金を使うことを慎重に行なっていきましょう。
「立地のいい場所にオフィスを構える。」
「従業員数を増やせば売上は増える。」
「有名人のセミナーに通い続ければ売上は増える。」というほど事業は簡単ではないといえるからです。
そんな固定費に無頓着でいると「ホントは売りたくない相手だけど売らなきゃ資金繰りが。。。」となり事業の方向性がぶれてしまうものです。
なので「売りたくない相手に売らない」ためにも、経費の判断を仔細に行い、営業の手数を緩めずにいく必要が事業にはあるといえます。