外貨預金で利益を得た場合には「確定申告が必要となる場合がある。」といえるものです。

外貨預金は2つの利益を狙える
「円で持つよりもドルやユーロで。」などというような外貨建ての預金。
日銀が利上げ傾向にあるといっても、円預金よりも高金利だといえるかもしれません。
なので「資産の何割かを外貨預金にして運用している。」というひともいたりするものでしょう。
たしかに、外貨預金には「為替の変動や円預金と比べた際の高額な手数料。」
「外貨預金はペイオフの対象外。」
(ペイオフとは金融機関が破綻し預金等の払い戻しができなくなった場合等に預金保険制度に基づき、預金保険機構が預金者に直接一定額の保険金を支払う仕組み)
といったようなリスクはあったりするものです。
とはいっても、外貨預金に魅力を感じたりもするものかもしれません。
利息には税金が天引きされおり、確定申告の必要はない
外貨預金も円預金と同じように、預金額と期間に応じて預金利息が入ってくるといえます。
その外貨預金に対する預金利息は「利子所得」に分類され、利息が口座に入金されている段階で税金が天引き(源泉徴収)されているのです。
なので「手元に入ってくる前に税金を支払っている。」となり、確定申告をする必要はない金融商品となっています。
この仕組みは源泉分離課税といったもので、
金融機関が預金利息から税金分を差し引いて、その差し引いた税金を預金者の代わりに納めてくれているのです。
この仕組みに関しては、外貨預金だけではなく円預金の場合も同様で「税金が差し引かれた金額」が利息として入金されているといえます。
天引きされている外貨預金の利息にかかる税率は、国税(所得税)15%、地方税(住民税)5%と復興支援特別税0.315%の合計20.315%となっているものです。
ただ、国外の金融機関に預金している外貨預金は源泉分離課税の対象にならないため、確定申告が必要になるので注意したほうがいいといえます。
為替差益は確定申告が必要となる
円預金とは異なり、外貨預金にある魅力のひとつが為替の変動によって為替差益といった利益が得られることだといえます。
外貨預金を持っているなかで円安傾向になると、
「もっと円安に。。。」などと為替のニュースを見るのが楽しくなってくるひとも少なくないかもしれません。
そんな外貨預金の為替差益は「雑所得」に分類され、総合課税の対象となるので確定申告が必要になるといえます。
税率はじぶんの所得によって変わってくるので、5%〜45%のいずれかの所得税プラス10%の住民税。
また、外貨預金を円や他の外貨に交換する場合、外国株式を購入するといった他の金融商品の元手とする際には、為替差益が発生したとされるので確定申告する必要があるので注意していきましょう。
為替差益を証明する資料(購入時・売却時の明細、計算書、レポート等)を準備して確定申告を行なっていくことになります。
とはいっても、外貨預金を保有しているだけの売却・交換をしていない段階では「利益が実現していない含み益。」となるので、その為替差益に対して確定申告する必要はないといえます。
そして「年収2,000万円以下の給与所得者で為替差益を含めた給与所得以外の所得が年間20万円以下の場合。」
「年金収入400万円以下の年金所得者で、為替差益を含めた年金所得以外の所得が年間20万円以下の場合。」は所得税の確定申告をおこなう必要もないといえます。