「日銀が政策金利を0.25%に利上げした。」となった場合には、事業にどんな影響があるのかを確認してみましょう。
調達(借入)金利は上がる
「日銀が政策金利を利上げした。」という場合には、世の中の金利水準も連動して上昇するといえます。
なので、住宅ローン金利や企業が銀行から受ける事業性融資の金利は上昇していくといえるでしょう。
とはいっても「固定金利。」として、
借入当初に決めた金利水準が維持される借入契約の場合には、日銀が政策金利を引き上げても金利が変わることはないといえます。
変動金利の場合のみに「徐々に銀行に支払う金利の水準が高くなる。」といえるのです。
「信用保証協会付き融資だから。。。」といっても固定金利の場合もあれば、変動金利のケースもあるので改めて確認してみてもいいでしょう。
また、リース料やレンタル料なども日銀の政策金利によって金利水準が変動するといえるので、支払金額は増える可能性があるといえます。
お金を借りている場合には金利という「経費の支払いが増える。」ことになりやすくなっていくでしょう。
預金などの金利は上がる
事業を営んでいると「お金を貸す。」ということを自然に行なっていたりもするといえるかもしれません。
たとえば、銀行への「預金」といったものは、銀行へお金を貸していると考えてもいいのです。
なので、銀行へ預け入れている預金金利の受取が増えていくことになるでしょう。
また、国債の金利も上がるといえるので国債投資などのお金の運用に関する成績は良くなるといえるのです。
少なくとも「普通預金金利は0.001%といったことからはケタ違い(0.25%など)に上がるともいえます。
さらには、税務署から税金の還付金を受ける際にもらう利息も増えていくことが予想されるといえるでしょう。
とはいっても、税金を期限までに支払わなかったことによる、
「延滞税」の金利も日銀の政策金利の影響を受けて上がることになるので、期限内申告を行わないデメリットが増えるといえるかもしれません。
通貨は強くなる
「円安のピッチが速すぎる。。。」などというのが、この1、2年の為替に関する感想だったりするものかもしれません。
円安になればなるほど米ドルで取引をすることになる輸出企業はウハウハかもしれませんし、
反対に輸入企業は、円が弱くなりすぎて余計に米ドルを買わなければならずに涙を流しているともいえるでしょう。
そんな為替相場というのは、各国の政策金利に引き寄せられるといった力学があるものです。
いまは資本移動が自由化されているボーダレス経済なので、政策金利が高い国に通貨が集まりやすくなっているといえます。
なので、日銀が政策金利を引き上げたことで「いままでよりは円高傾向になりやすくなる。」といえるのです。
だからか「円安のせいで為替予約をしなきゃ。。。」としていた輸入企業は為替予約を控えたほうがいいでしょう。
「為替予約をしていたときよりも円高に為替相場が振れている。」といった可能性も高いといえるからです。
などというように、日銀が政策金利を利上げする影響は「メリットもデメリットもある。」といえるものです。
このメリット・デメリットを意識しながら行動していくことが、事業を営むなかでいままでよりも重要になってくるといえます。