「年の途中に個人事業主をやめたから来年は確定申告書を提出しなくていいんだ。。。」とはならないものです。
個人事業主として事業を始めたら確定申告をしなければならない
「今日からじぶんも一国一城の主。」というように、独立して事業を始めたりもするものでしょう。
その個人事業主となった場合に税務署へやるべき手続きは、
- 個人事業の開業届出・廃業届出書(開業届出)
- 所得税の青色申告承認申請書
- 適格請求書発行事業者の登録申請書(インボイスの手続き)
といったように、税金上の優遇措置を受けるために必要なものや必ず提出しなければならないものがあるといえます。
そして、事業を始めると「会社が年末調整を行なってくれて税金関係の手続きは終了。」とはならず、じぶん自身で手続きをしなければならないものです。
その手続きとなる確定申告には経理が軸になっていくので、
「会計ソフトを手に入れてそのデータをベースに国税庁のサイトで確定申告をしてみる」べきでしょう。
そんな確定申告の時期は「2月16日から3月15日まで。」となっているものですが、国税庁のサイトでは1月4日頃から確定申告書を提出できるものです。
年の途中にやめても
そんな確定申告は「12月31日の時点で個人事業主だったから提出するもの。」と考えている方もいるかもしれません。
「今年の途中で個人事業主をやめちゃったから次の確定申告書は提出しなくてもいいんだ。。。」と。
とはいっても、確定申告書はその年の途中で廃業しても所得が黒字となる場合には提出をしなければならないものです。
「じゃあ、個人事業主をやめてからいつまでに申告すればいいの。。。」
といえば、いままでの確定申告と同じように翌年の3月15日までとなります。
なので「やめたらすぐに確定申告をしなければならない。」ということはなく、期限に関してはいままで通りだといえます。
たとえば「その年の3月15日に個人事業主をやめた。」という場合には、その一年後が提出期限となるので忘れないようにしましょう。
また、個人事業主をやめた場合には次のような届出書を税務署などへ提出する必要があるといえます。
- 個人事業の開業・廃業等届出書(廃業届出)
- 所得税の青色申告の取りやめ届出書
- 所得税および復興特別税の予定納税額の減額申請書
- (消費税の)事業廃止届出書
- 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
これらの届出書を提出することで「このひとは個人事業主をやめたんだ。」と税務署も気がつくことになるのです。
廃業したあとも税務調査はある
個人事業主をやめる理由のひとつには、
「そろそろ税務調査が入ってきそうだから入ってくる前に廃業する。」といった理由もあったりするかもしれません。
「やめちゃえば税務調査も入ってこないだろう。」と。。。
とはいっても、個人事業主をやめた後でも税務調査は入ってきたりするものです。
それこそ、廃業したからすぐに税務調査に入られるというよりは「廃業後2〜3年あとに税務調査に入って来る。」場合もあるといえます。
その際に「もう2年も前だから覚えてないよ。。。」といったことがないように注意していきましょう。
税務調査は、証拠書類の確認がメインとなるので、
「確定申告の根拠となる請求書やレシートなどの書類」は、確定申告の期限後から7年間は保管しなければならないことになっています。
そうにも関わらず「もう個人事業主をやめたから捨てちゃった。。。」となってしまうと、税務調査で調査官に言われたい放題に追求されてしまうこともあったりするといえます。
「このひとは、経理に怪しい点があるから書類を捨てたんだ。」と。
だからこそ、個人事業主をやめた場合でも書類は捨てずに保管しておきましょう。