税務調査を拒否することは難しい

税務調査は、強制調査と任意調査の2つにわけることができます。

そのうち、強制調査を拒否することはできません。

とはいっても、任意調査も拒否することは事実上できないものとなっています。




強制調査の場合には絶対に拒否できない


税務調査のうち強制調査は、納税者の承諾の有無にかかわらず、法律に基づき強制的に行われる調査で、査察などと呼ばれています。

これがいわゆる「マルサ」と呼ばれるものです。

強制調査は、脱税額が1億円を超えるような悪質な脱税犯を刑事訴追するための調査になるので、裁判所からの差押えの許可状などを持ちやって来て、強制的に行われるものになります。

もし、この強制調査を妨害するようなことがあれば、警察の協力を得て調査が行われるということもあります。

強制調査は、通常の任意調査と違って、仮想隠蔽など計画的で悪質な脱税犯に対して行われるものになるので、通常の調査ではこのようなことはありません。

一般的には、よほどの悪質な脱税をしない限りは、強制調査を受けることはないといえるでしょう。


任意調査も拒否することは事実上できない


任意調査は、質問検査権という権利に基づいて行われるものです。

通常、税務調査といえばこの任意調査のことをいいます。

任意調査は強制調査と違って、納税者の同意を得て行われるもので、調査を拒否されれば原則として強引に税務調査はできないこととなっています。

ただし、任意調査といっても、納税者が税務調査官の質問に対して、答弁の拒否や虚偽の答弁をすることは認められていません。

正当な理由なく帳簿書類の提出の拒否をしたりすれば、罰則を受けることもあるので、任意調査であっても実質的には調査を拒否することはできないこととなっています。

任意調査では、調査の事前通知を受けた日の都合が悪ければ、日程を変えることはできます。

税務調査は拒否することはできませんので、日程をじぶんにとって都合のいい日に変更して貰いながら対応を取るようにしましょう。