税務調査では売上高が重点的に調査される

売上高をどのくらい上げられるかが、経営の要。

その要は、税務調査でも重点が置かれるものです。



なぜ売上高が重点的に調査されるのか


税務調査を受けて、売上高に関して一切調べられないということはありません。

事業のなかでは、売上高が最も金額が大きいものです。

その売上高の計上漏れなどがあれば、税額にかかわる所得への影響が少なくないもの。

税金を減らすための典型的な所得隠しというのは、特定の取引先の売上高を除外することや、売上高の一部を除外するといった方法です。

売上高を除外することによって、利益を大幅に減らすことができます。

その結果、納める税金を少なくなるすることができるため、税務調査では売上高は重点的に調査されるのです。


売上高の調査が、税務調査の入り口となる


売上高の調査が広く深くまで進むのか、簡単に入り口だけを調べられるのかは、売上高の根拠資料をきちんと保管できているかどうかによります。

売上高が正しい金額かどうかは、通常はその正否が証明できる書類が存在しているはずなので、それらの書類の正確性や真実性を確認していくことになります。

この売上高の根拠資料に不審な点や、誤りがあまりにも多いと、その売上高が正しいどうかを調べるため取引先への反面調査なども行われます。

売上高の調査手法としては、現金商売の業種だと、売上除外が他の業種と比べると行いやすいため、現金残高などと合わせて深く調べられるということがあります。

また、あらゆる業種では、

「売上の計上時期を翌期にずらということ。」

が行われていないかも重点的に調べられます。

売上高を翌期にずらすことによって、簡単にその期の利益を減らすことが出来るため、調査官はこの期ズレに関しては重点的に調査をします。

したがって、まず税務調査では、売上除外がないかどうか、売上の計上時期が適切かどうかなどが重点的に調査されることになります。

税務調査において、売上取引における証拠書類の正確さが、その事業者への信頼度合いとして図られます。

帳簿書類などは完璧に揃えておき、他の項目への税務調査の入り口とならないよう気をつけておきましょう。