リースと現金購入では税金上どちらが得になるのか

現金購入。割賦購入。リース契約。

「より多くの支払いをしている方が税金上は得になる。」といえます。



現金購入かリース契約はどちらが節税になるか


「お金を支払うから経費になる。」

ということが税金計算の基本となります。

その際に「現金で購入した場合とリース契約した場合には、税務上どちらが節税になるのか。」と考えることもあるかもしれません。

「正解はどちらか。」といえば、

「より多くの支出をした方が、経費の総額が増えるので税務上は節税になる。」といえます。

なので、税金のことだけを考えたら「支払いが多くなる方。」を選択すればいいといえるでしょう。


減価償却の対象となったら一括で経費にすることはできない


一定額以上(10万円や30万円)の減価償却資産を購入した場合には、一括で経費とすることができず対応年数に応じて減価償却をしていくことになります。

なので、一定額以上の資産を購入した場合には、

「お金の支出と経費になるタイミングに、ズレが生じる。」のです。

これが「勘定合って銭足らず。」というように、

「お金はないのに税金がなんだか高いよなぁ。」と感じる原因のひとつだといえます。

すると「お金の支出と経費になるタイミングを合わせたい。」と感じることもあるでしょう。

その際に選択肢となるのが「一定額以上の資産はリース契約をして手に入れる。」ということだといえます。

たとえば、車を現金や割賦で購入した場合には「減価償却費分が耐用年数に応じて経費」となりますが、

リース契約を結んだ際には「支出した金額が経費」になるので、支払いのタイミングと経費のタイミングが一致するのでわかりやすいといえるでしょう。

このように「支出と経費のタイミングを合わせるために購入ではなくリース契約をする。」ということも税務上のひとつの戦略になるといえます。


経費となる金額と支出する金額を天秤にかける


車などの減価償却資産を現金や割賦で購入した場合には、車という資産は支出のタイミングが関わらず耐用年数に応じて経費になるものです。

それとは反対に、リース契約で車を取得した場合にはリース料支払いのタイミングで経費になるといえます。

なので、リース契約のほうが税務上のわかりやすさはあるものでしょう。

また、リース契約には保守料なども含まれていることが多いので手間がかかりにくいということもあるものです。

とはいっても「経費になるタイミング。」だけで、現金購入かリース契約にするかを決めるのはおすすめできません。

たとえば、多くの場合リース契約のほうが現金購入よりも利息分の支払いが多くなるということもあります。

そして、割賦などで購入する場合にも割賦手数料という利息分の支払いが生じることになります。

「リース契約における利息」と、「割賦手数料」などを比較して、

どちらがトータルで支払いを少なくできるのかということも考えたほうがいいといえます。

「節税。」

というのは、支払う金額が多ければ容易にできるものです。

ただ「節税」だけを意識しすぎると「余計な支払いをしていた。。。」ということにもなりかねません。

だからこそ、何かを購入する際には節税だけではなく、そのときの自身の財務状況を鑑みて現金購入や割賦購入、リース契約などを比較して検討しましょう。