税務調査は「いずれは入ってくるもの。」と考えて、日々対応をしていきましょう。
税務調査が入ってくる確率
「税務調査でかなりの金額を持っていかれた。。。」
「うちは税務調査には一度をも入られたことがない。」
などというように「税務調査」というのは、事業を営んでいる場合には気になることもあるでしょう。
では「税務調査はどのくらいの確率で入ってくるのか。」
といえば、国税庁が2018年(平成30年)に公表した税務調査における実調率の推移がひとつの目安になるといえます。
この資料によれば、法人も個人事業者も税務調査に入る件数というのは年々減っており、
平成28年の数字では 「法人が3.2%、個人事業者が1.1%。」ということになっています。
なので、数字だけでいえば「法人は約30年に1回、個人事業者は約100年に1回。」というのが税務調査にやってくる確率だといえます。
税務調査が入りやすい業種
「あの業種は税務調査に入られやすい。」
「うちの業種は税務著調査には入られにくい。」
などといったように「業種によって税務調査に入られる確率は変わるのか。」ということも気になるものでしょう。
ひとつの参考として、国税庁の公表資料によると法人の不正発見割合の高い業種というものが2021年に公表されています。
このような「不正発見割合の高い業種。」を営んでいる場合には、税務調査に入られる確率は高くなるともいえます。
上位3つの業種は「現金商売」だともいえるので、
「現金商売だから多少売上をごまかしても税務署にバレないだろう。」と考えていると、
「税務調査に入られるとその不正はバレやすい。」といえるかもしれません。
また、個人事業者の申告漏れが高額となる業種を確認するとプログラマーが1位となっています。
ちなみに「申告漏れ」というのは、単純な計算ミスや経費計上の誤りなどが原因で納税額を少なく申告した場合を指します。
「夜の街関連の業種。」は申告漏れの常連というのはイメージがしやすいものだといえるかもしれませんが、プログラマーやシステムエンジニアの個人事業者の方もこのランキングの常連になっています。
規模が大きくても小さくても税務調査は来る
「税務調査って意外に入ってくる確率は低い。」といったことや、
「不正発見割合の高い業種に入っていないから、じぶんに税務調査が入る確率はさらに低くくなるだろう。」
などといったことを感じることもあるかもしれません。
たしかに「税金を効率的に徴収しよう。」と税務調査の調査官が考えるとすると、
「不正発見割合の高い業種や申告漏れの所得が高い業種。」に税務調査に入ることが効率的だといえるでしょう。
とはいっても「税務調査というのは事業をしているといずれは入ってくるもの。」と考えておくべきです。
「売上が1千万円未満だから税務調査には入られない。」
などといった「売上規模」で、勝手な安心感を得ることもあるかもしれません。
しかし、税務調査は売上が1千万円未満の事業者にも入ってくるものです。
そして、日々の経理や書類の管理が杜撰であるほど税務調査で苦労をするといえます。
だからこそ「税務調査はいつ入ってきても問題ない。」
といえるように日々適正な経理を行い、税務調査が入ることになっても慌てない対応を取っていきましょう。