約束手形の決済期限がMAX120日からMAX60日以内が鉄則になる

約束手形を受け取ることの多い企業や個人事業主にとっては大きな改正だといえるでしょう。



手形があるから黒字倒産も起こり得る


「うちの会社はなんで銀行から融資を受けなきゃやっていけないんだろう。。。」といえば、売上代金の入金までの期間が長いからだといえます。

事業というのはお金があるからこそ、支払いができて次の投資ができるものです。

にも関わらず、売上代金の入金までの期間が長いと「材料代や人件費、家賃。」などの支払いが売上代金の入金よりも先に来ることになります。

「材料代は月末締めの翌月払い。」

「売上代金の入金は月末締めの翌月末に120日後が決済期限の約束手形。」ともなれば、かなりの自己資金を貯めて事業を起こさない限りは銀行融資が必要になるのです。

なので「売上代金の入金までの期間が長い約束手形があるから黒字でも資金繰り倒産する場合がある。」ということが起こり得るといえます。


手形の決済期限がMAX120日→60日に


などというように「損益が黒字なのに入金までの期間が長すぎるから事業が立ち行かなくなる。」というのは、国家としてもひとつの損失だといえます。

だからか政府は、公正取引委員会を軸に下請法の整備を行い約束手形の支払期限をそれまでMAX120日以内としていたものをMAX60日とする指針を示しました。

これによって、2024年4月に新指導基準を決定し、2024年11月から運用を開始する予定になっています。

なので、いままでの「約束手形の決済期限MAX120日以内。」というのも下請法によって決められていたルールになるので、今後は60日以内が鉄則になっていくと考えていいでしょう。

これによって、売上代金の入金が「月末締めの翌月末に120日の約束手形受け取り。」というものだったのが、

「月末締めの翌月末に60日の約束手形受け取り。」となるので「売上代金の入金までの時間が150日→90日になる。」といえます。

入金までの期間が2ヶ月短縮するのはインパクトがあるといえますよね。


銀行融資を必要以上に怖がらない


下請法の改正によって手形の決済期限が短くなるのは中小企業や個人事業主の方にとってはインパクトがあるものでしょう。

わたしのお客様にもこの内容を伝えていくと、

「聞いていた通り120日決済だった手形が60日決済に変わったよ。」というお客様が徐々に増えてきたといえます。

手形の入金までの期間が短くなれば、運転資金の必要金額も小さくなるので銀行から受ける運転資金の借入金額も減らせるようになるので資金繰りの不安が和らぐといえるものです。

だからといっても、銀行から融資を受けることを避けすぎないようにしていきましょう。

約束手形の決済期限が短くなっても、事業を営んでいる限りは運転資金が必要になる事業も少なくないので「銀行から運転資金としての融資を受ける。」というのは今後も重要な選択肢としていくべきです。