比率を意識しながら、利益やキャッシュを重視した「比率を崩す」といった行為も事業には必要だといえます。

経費の比率
事業の数字を確認する際には「比率」を重視していたりもするものでしょう。
「原価率」
「人件費率」
「売上高広告宣伝費比率」といったように、売上高を分母として経費の比率を確認していたりするかもしれません。
そして、比率に異常な数値があると何かしらの原因を追求できたりするものです。
「在庫を盗まれていたから原価率が高くなった。。。」
「ひとを増やしたから人件費率が高くなった。」
「従業員が勝手にリベートを支払いまくっていたから売上高広告宣伝費比率。」といったようなことを。
なので、事業の数字を確認する際には試算表ではなく、
「比率」も確認できるようにExcelなどでオリジナルものをつくったほうがいいといえます。
金額だけではなく比率を確認することで、次の一手が打ちやすくなるといえるからです。
比率は変えてもいい
事業の数字をお客様と確認する際には、比率を把握できるような資料をつくっているものです。
そんな比率は、事業のフェーズによって変えていいものだといえます。
なぜなら、事業というのは「利益をつくり、現金を増やす。」といったことをひとつの目的として歩んでくものだからです。
「原価率を40%としてきたけど、売上増加を狙って原価率を42%に増やす。」
「人件費率を40%としてきたけど、生成AIが使えるから人件費率を35%に減らす。」
「売上高広告宣伝費比率5%としてきたけど、認知度が上がってきたから広告宣伝比率を2%にする」としていいのです。
比率を変えることで利益額も変わり、その結果、現金が増える場合もあったりするといえます。
「事業フェーズを変えたい。」と考えているのであれば、比率を変えていくことで売上高や利益額にプラスのインパクトを与えることができたりするものです。
比率を崩す経験する
事業の数字における比率は毎月確認していったほうがいいものですし、こだわったほうがいいものだといえます。
「比率に無頓着でいたら赤字販売だった。。。」といったことと、
「原価率を上げて、戦略的に赤字販売にした。」という場合では、同じ赤字金額だったとしても得られるものが異なるといえるからです。
「比率を崩す。」ということには、ときに大胆になってもいいのです。
「この製品をいま仕入れないと手に入らなくなるけど、今月の原価率が。。。」などと比率の呪縛に陥ってはいけないといえます。
ましてや、事業の売りが「小回りが効く。」というような場合には、比率を崩してでも経験をしたほうがいいこともあったりするものです。
「大手は予算内でガチガチに動くけど、こっちは経験値を加味して柔軟に動く。」というのが、事業における戦略ともなり得るものなのです。
なので、比率を重視しながら「意識的に比率を崩して、経験値を増やす。」といったこともおこなっていきましょう。
そのこだわった比率が事業の強みとなったりもするものです。