
銀行員時代にはひたすら営業を
社会人の始めは銀行に勤めていたものでした。
銀行へ就職した理由は「それほどやりたいこともないし、何かを売らなければならないなら、お金を売るのが最も簡単そうだから。」というものだったといえます。
実際に「金融業」というなかでは、証券会社や保険会社と比べると銀行の営業はやりやすかったように感じています。
それほど無碍に扱われることもなく、ひたすら個人宅へのピンポン、友人知人にひたすら保険加入を勧めるといったことをしなくてよかったからだといえます。
「資金繰りには銀行融資が最適解。」と考えて、わりと気持ちよく営業ができていたといえるかもしれません。
営業という仕事
銀行員時代の営業は楽しかったともいえます。
簿記、ファイナンシャルプランナー、株式投資、経営分析などの座学で身につけたものをリアルの場で試せることが喜びだったのです。
だからか「なるべく多くの経営者の方と話してみたい。」と飛び込み営業なども、苦にならなかったものです。
そのようなテンションだったからか、営業件数を他の銀行員よりも多くすることを意識し、銀行員時代はそこそこ営業成績も良かったといえるかもしれません。
「銀行の営業は天職かも。。。」と考えていた時期もあったものでした。
ただ、税理士を目指し始めた頃から徐々に営業の手を緩めていったのです。
「営業の件数を落として、税理士試験の勉強に力を入れていこう。」といったように。
事業を営むなら
などというように、営業の件数を落としていっても数字がすぐに悪くはならなかったといえます。
「営業の件数を落としても、それほど営業成績には影響ないんだ。」と感じたものでした。
とはいっても、数ヶ月単位で見ていくと徐々に数字は落ちていったものです。
「実感としては数字に影響はないつもりだったけど、営業件数を落とした効果は何ヶ月後からかやってくるものなのか。」と感じたといえます。
なので、営業というのは「始めたばかりの頃はそれほど効果を感じにくく、やめた直後もそれほど効果を感じにくいもの。」だといえるかもしれません。
少なくない事業者の方を見ていると、
「営業なんてやっても意味がない(ルートで十分)。」
「営業をやめてもそれほど悪影響はない(遊べる時間が増えた)。」といったような考え方の方もいたりするといえるかもしれません。
ただ、営業とは「やっている効果。」には時差があるものですし「やめた影響。」にも、時差があるものなのです。
だからこそ「うちの会社には営業なんて必要ない。」などと考えずに、常に営業の手を緩めずに事業を営んだほうがいいといえます。
「何もしていないけど、営業だけはやった。」というのが、事業強化のひとつの解だともいえるのです。