なので、社長の決算報告が大切だといえます。

銀行員は決算書を修正する
銀行員が決算書を預かった際には、パッと見て意見を述べたりするかもしれません。
「社長、今期は売上が伸びましたね。」
「来期は、黒字化できそうですか?」
「銀行借入が増えてますけど、どの銀行からですか。」などと聞いてきたりもするものでしょう。
これは「決算書を預かったからには、何かしらのコメントを付したほうがいい。」といった教育がされているからだともいえます。
「えっ、何も言われなかったけど。。。」というパターンもあったりするものでしょうが、コメントを付してくるのが銀行員の習性だといえるものです。
銀行員は決算修正が正しいわけでは
「決算書を預かったら意見を伝える。」といったことをおこなう銀行員。
そんな銀行員は、決算書を銀行に持ち帰ったあとに「数字を実態に合わせてく。」といったような仕事をしているものです。
「決算書の数字を正しいものに直すんだ。」といったような。
そんな際に「銀行員に間違えて修正される恐れがある。」となることもあるので説明を前もってしていきましょう。
売掛金の金額がたまたま同額
銀行員というのは、貸借対照表や損益計算書の数字以上に勘定科目内訳明細書を見ているものです。
「勘定科目内訳明細書を見ている時間のほうが長い。」ともいえるでしょう。
なかでも「売上金額を誤魔化すために使われやすい。」と考える売掛金の欄をよく確認しているものです。
そのような際に「〇〇社の売掛金の金額が前期と同額だ。。。」ともなると名探偵になった気にもなったりするといえます。
「これは、売上債権が固定化されているから不良資産だ。」といったように。
などというように、勘定科目内訳明細書を2期分並べて確認している中で同額のものがあると不良資産とみなすのが銀行員だったりるすものです。
不良資産をみなしたら、損益計算書を修正し(費用を増やし)、貸借対照表を修正するといえます。
「なんだよ、実態を確認してみると黒字決算どころか、赤字決算じゃないか。」と。
在庫の金額がたまたま大きい
銀行員というのは「棚卸資産の推移」といったものを決算書を並べて確認しているといえます。
「売上が増えているから棚卸資産が増えるのは通常通り。」
「売上が減っているのに棚卸資産が増えているのはなぜ。」
「売上が変わらないのに、棚卸資産が増えているのはなぜ。」などと考えながら。。。
なぜ、銀行員が棚卸資産を確認しているのかといえば、
「利益計上の調整弁として使われやすい科目だから。」といった疑惑からだといえます。
「前期よりも棚卸資産の金額を増やせば、利益を計上しやすくなる。」といった会計テクニックがあるからです。
なので「売上が増えているわけではないのに棚卸資産が増えているのは、実態のない黒字化を狙った粉飾だろ。。。」と考えて決算書を修正していくといえます。
役員報酬をあえて低くしている
「おっ、今期の黒字額はかなりの金額だ。。。」と決算書を確認した際に知ると銀行員は喜んだりするものです。
「これは、融資が実行しやすい決算書だ。」と。
とはいっても、役員報酬の金額を低額に抑えての黒字化であれば銀行員としては決算書を修正していくといえます。
「社長の家族構成だと、1ヶ月でこのくらいの金額がかかるから。。。」と役員報酬として必要となる金額を見積もっていくのです。
そして「役員報酬を適正金額にしたら、それほどの黒字決算ではなかった。」などとじぶんの腕を誇っていくといえます。
まとめ
などという銀行員がおこなう決算書の修正。
正しい場合もあればそうでない場合もあったりするものでしょう。
「売掛金の金額が前期と同額なのは、ホントたまたま。」
「棚卸資産は、来期にすぐに大口の案件があるから大きくなっただけ。」
「会社に貸しているお金を返済してもらうために、役員報酬をあえて下げているんだよ。」といったように。
だからこそ、銀行員に誤った修正をされないように決算報告をおこなったほうがいいといえます。